初心者はどの通貨ペアを使ってトレードするのが良いのか
去年は仮想通貨バブルと言われる年になった。
これを機にトレードに興味を持った人がいるのではないだろうか。
仮想通貨のボラティリティはとんでもない。ドル円が1日に1%前後の値動きであるのに対し、ビットコインは3%~10%動く。
国内の取引所を使っているトレーダーは20倍(FXなら25倍)が上限だが、Zaifで7.77倍だからレバレッジ比を考えるとFXのおよそ3倍の値動きが実現する。
上場前の仮想通貨(ICO)は買いの一択だが、上場することで空売りが出来るようになる。
トレードが面白いのはここからだ。
今回は仮想通貨については書かないのでここいらで終わらせておく。
さて、仮想通貨は危ないからFXにする、ということで今年あたりからFX界隈に新規参入してきた読者も多いだろうから初心者はどの通貨ペアを使うのが良いのか、という話をしようと思う。
為替差益か、スワップか
そもそも、トレードで稼ぐ方法は主に値動きで取る為替差益と金利差で取るスワップポイントがある。
スワップポイントで稼ごうとするのは(2018年3/27現在)まったくおすすめできない。
高金利通貨で有名なトルコリラが歴史的弱通貨化してしまっているからだ。
そもそもスワップポイントを得るためにトルコリラは買いで入るしかない。しかし買えばどんどん損が膨らむ。現在はこういう状況に陥っている。
いづれ反転はするだろうが、この歴史的弱通貨化はいつ終わるか分からない。
そこで為替差益を狙うトレードを考えていくわけである。
そもそも通貨ペアによる違いはあるのか
通貨ペアを決める上でどのような違いがあるのか、という事を理解しなければならない。
騙しが多いからやめておけ、初心者向きじゃない、という記事を見かけることもあるが、筆者としてはそんなものは気にしてもしょうがない、と思っている。
騙しになるには騙しになるに値する十分な理由があるし、チャートパターン的に理論づけられないような経済指標発表時をヒゲや、何年かに一度起こる経済的クリティカルによる暴落はいちいち気にしていてはトレードなど出来ない。
大暴落が怖くてトレードできない…というのであれば向いてないから辞めたほうが良い。
しかしもし、過去の自分にどのペアをトレードするのが一番良いというアドバイスが出来るならドル円と教えてあげたい。
なぜ、ドル円が良いのか
答えを聞いたら拍子抜けしてしまうかも知れないが、単純に「スプレッドが狭いから」だ。
そんなことかよ、と思うかもしれないがそんなことなのだ。
筆者が使っているXMではドル円のスプレッドが1.6~1.7pipsだ。
朝は流動性が低いから少し広がって1.9~2.0pipsになることもあるが、9時以降なら概ね1.6pipsで原則固定される。
このスプレッドは業者側の利益となるものだから、当然狭いほど有利である。
ユーロ円やポンド円と比べるとスプレッド差が結構あることが分かる。
スプレッド差を意識しすぎて無駄だが…
しかし、実際にはスプレッド差など大したことはない。
仮に1.6pipsと16pipsなら間違いなく1.6pipsを提示する会社を使うだろう。
しかし、1.6pipsと0.6pipsはそこまで大きな差ではない。
0.6pipsだと勝てるけれど1.6pipsだと勝てない、みたいなことになるのは秒スキャで2pipsの値幅を抜くようなトレードをしている人だけだろう。
まさか初心者からそんなトレードをするわけもないから現状、どの会社が提示しているスプレッドでも大きな差などない。
1.6pipsで負ける人は0.6pipsでも負ける。
それでもなお、ドル円は若干有利
結局トレードで勝てるようになるにはファンダ的な知識もしくはチャートを読むテクニカル的な知識が必要になる。
どちらでも構わないが知識が増えればだんだんと勝てるようになっていく。
知識を増やせるという点において、ドル円は若干有利だと思う。
ドル円のレートが変動する要因には日米の経済指標発表の他に、日銀やFOMCの経済政策の動向、最近では米国の対中国貿易摩擦関係があるが、通貨ペア両国の国内活動の全てが反映される。
この国内活動というのが厄介なのだ。
どの国内活動がどの程度為替に影響を与えるのか、ということが上級者の持つ感覚となる。
筆者のイメージはこうだ。
まず、全ての国内活動にランク付けをしていく。
ここら辺のランク付けのセンスはトレーダーの経験値による。
このセンスを養うためには今の値動きがどんな国内活動によってもたらされたものなのか、という情報を仕入れなくてはならない。
この情報量がアメリカに関するものと日本のものが若干多い。日本に住んでいると。
もちろん、ユーロ圏に住んでいるならユーロ系通貨を触るほうが良いだろうし、オーストラリアに住んでいるなら豪ドル系通貨を触るのが良いだろう。
日本に住んでいるから日本のニュースが聞こえやすいというだけの差でしかない。
テクニカル分析で差がつくドル円
チャート分析にはテクニカル分析というものがあるが、Pivotやフィボナッチリトレースメント、ハーモニックパターンといった有名な形が比較的よく出てきて、調べ物をしていてもそういうワードを知らなくても引っかかってくる。
初心者は右も左も分からない。
どんなチャートパターンがあるのかも分からない。
チャートパターンがあることも知らない状態から筆者はトレードを始めたが、
「ドル円 FX」「ドル円 必勝法」なんてビッグワードで検索したとしてもある程度コアな情報が手に入るのがドル円だ。
どの通貨ペアか、ではなくどんな情報かだ
結論を言ってしまうと、初心者でも勝ちやすい通貨ペアがあるわけではない。
知識を溜め込んで中級者や上級者に最短でなるためには(どのくらい情報量を持てば中級者になるかと言うことは言及しない)ドル円のトレード法を調べるのが早い、それだけの話でしかない。
それだけの差だから今日からトレードしようと思ってこのブログに辿り着いた読者にとっては悲しい情報だったかもしれないが、トレードとはそういうものなのだ。
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